2008年度第3号

法人三期目の財務状況を鑑みて

理事・財務部長  中嶋 正治

 新年明けましておめでとうございます。
東京都山岳連盟は平成18年12月27日に社団法人化してから、早いもので2年が経過しました。今年3月末には第三期の決算時期を迎えます。初年度は翌 19年3月迄の3ヶ月間でしたので、実質上の第一期となる平成19年4月1日から20年3月31日迄の決算では250万円の赤字を計上いたしました。これは主に、法人化に伴って発生する管理コストの経費が嵩んだ結果だとご報告いたしました。
われわれ財務部のメンバーも慣れない新しい会計事務処理に戸惑いながらも、税理士の丸山先生のご指導のもと、法人新入生としては初心者ながらも何とか無事に終えることが出来たと思っています。
さて、今期につきましても、残すところあと3ヶ月となりましたが、中間決算時にはやはり厳しい数字を出さざるを得ませんでした。昨年度同様、法人化に伴う必要経費はかかります。また山岳耐久レースは一昨年の事故を教訓化した安全対策等によっての出費が付加されました。そして今年度は60周年事業を掲げておりますのでその費用も嵩んでいます。
一方、収入は新規加入と退会される山岳会がほぼ同数で推移している現実によって、分担金等の増収も期待できない状況になっています。このような事情により今期もかなり厳しい状況を覚悟せざるを得ないと予想しています。
社団法人東京都山岳連盟としては昨今のような市況が激変している時は別としても、中長期的にはしっかりとした財政基盤を確立していくことが求められています。
山屋の常識が社会の常識と乖離していては、組織が破綻をきたすことにもなりかねません。組織も60年も続いてくると、気がつかないうちに体に染みついた淀んだ規範や風土が悪影響を及ぼす恐れもありそうです。
法人都岳連が、組織的に社会に存在意義を認められ継続するための必要条件はどこにあるのか、今一度検証する必要もあると思われます。そしてまず重要なことは、強固な財政基盤のもとに社会に受け入れられる事業を展開していくために、何が必要であるかを真摯に追求していくことではないでしょうか。具体的には新しい血を入れる努力、堅実で力強い経営能力の開発等があげられます。最も大事なことは情報を社会にオープンにしていくことだと思います。
昨年の12月1日、新しい公益法人法の施行にともなって、社団法人都岳連が一般社団法人、公益社団法人のどちらかに進んで行くのか踏み絵を示されました。新法での公益法人格はハードルが極めて高く、また経営的にも税務的にも必ずしも絶対的に有利とは考えられません。しかしながら、新法は法人格を付与された都岳連がますます公益性を持って社会に貢献していくには避けて通れない関門として存在しているのも事実です。
今日の我々を取り巻く社会情勢におきましても、一人都岳連のみが無縁でいられるわけではありません。また、長年にわたり営々と歴史を築かれた諸先輩のご苦労を無にすることは絶対に許されません。次世代につながる都岳連の発展継承を、還暦を越えたこの時期にこそ新たに記録に残すべく事業に邁進して行きたいと考えます。
われわれ財務部は、加盟約270団体、3万人の会員の皆様の財布をお預かりしています。これからも、この責任を矜持を持って果たしていく覚悟でいます。会員の皆様のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。